■設計覚え書 | ||
紅葉で有名な名刹東福寺に近接しているが、観光シーズン中でも閑静な、恵まれた宅地。 南側前面道路に接して既存住宅が建っており、敷地北側の1階分下がった空地に、奥様のピアノ室と、彫刻家として 活躍されていた、今は亡きお父上の作品収蔵庫兼お弟子さん達の彫刻アトリエの増築である。 東福寺境内を流れる三ノ橋川と接しており、緑豊かな抜群のロケーションだ。 対象敷地と既存住宅の間の傾斜地に、樹高10mを超える榎の大木が枝葉を広げており、この榎に絡みつくように空中デッキを 設けたいと思った。デッキを中心に展開する日々の様々な生活シーンがイメージできた。 このデッキが既存の1階と増築部の2階を結ぶ通路となり、生活をアウトドアーへ誘い、拡げる役目を果たす。 ミニコンサートの野外観客スペースとなり、戸外生活の楽しみを発見する場となる。 | ||